「いい着物は普段にどんどん着ましょう」と言いたいのですが、残念ながら黒留袖を着る機会はとても限られています。

おうちに黒留袖が眠っている方は、思い切ってリサイクルした方が、保管に気をつかわなくてすみますし、ものも少なくなってスッキリします。

またリサイクルして、その黒留袖を本当に必要としている方の手に届いた方が着物にとってもいいですね。

なるべくお得に黒留袖をリサイクルする方法や、着物の高額買取のコツをご紹介していきます。

おうちや実家のどこかに黒留袖が眠っている方は必見ですよ。


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着なくなった黒留袖はリサイクルしよう!


黒留袖は、既婚女性の第一礼装で一番格の高い着物。

とても重要な着物で高価ですが、着用機会が少ないので、一般人はわざわざ購入しなくてもレンタルで十分だと思います。

もしご自宅に黒留袖があり、今後数年間、着る機会もないようでしたら、そのまま保管しておくよりもリサイクルすることをおすすめします。

黒留袖に袖を通す機会は限られている


黒留袖がどんな着物か、イメージできますか?結婚式の時に新郎新婦の母がお召しになるあの黒い着物です。
全体的には黒で裾の方に松竹梅の模様なんかが描かれているあの着物です。

黒留袖は、既婚女性にとって一番格の高い礼装で、結婚式で親族や仲人が着る着物です。
親族といっても着用しても不自然でないのは、母親か祖母、既婚の姉妹、叔母くらいですね。

今どきの結婚式では仲人もあまり見かけなくなりましたし、式も簡略化されているので着ているのは新郎新婦の母親ぐらいです。

黒留袖は結婚式以外ではまず着ることがないので、着物をお持ちの方でも持っていることは少なく、多くの方はレンタルされます。

昔は一張羅の黒留袖はきちんとした良いものと思って、嫁入り道具として準備するのが一般的でした。
しかし、現代ではよほど格式張ったお家や着物好きの方でなければ、自前の黒留袖というのは必要なものではなくなっていますね。

保管に気をつかって疲れる


せっかくある黒留袖なのですから「良いものだったら置いておけばいいではないか」「いつか誰かが使うかも」と思うかもしれません。

しかし、黒留袖に限らず、着物全般、自宅で保管するのは大変気をつかいます。
中途半端に保管して着物をだめにするぐらいなら、リサイクルをおすすめします。

着物は、正絹でできていてすぐに虫に食われます。また、湿気のせいでシミにもなりやすいです。
とくに黒留袖の着色は色あせして、ようかん色になりがちです。

着る機会が少ない黒留袖ですから、何年、何十年とタンスで眠っていて、いざ使おうと思った時にはダメージがあることも。

黒留袖に合わせた帯や襦袢(じゅばん)、小物なども必要ですし場所もとります。

桐のタンスがあったとしても、もっとカジュアルで着用機会の多い着物に場所を割いた方がいいのではないでしょうか。

年齢によって似合う柄もある


黒留袖には、洋服のような流行はないので長い年月着ることができますが、柄が年齢によって派手だったり地味だったりします。

30代の若奥様の世代に似合うような柄の黒留袖は、子どもが結婚する世代の50代60代には派手すぎて似合わなくなってしまいます。

きれいな黒留袖があるからもったいないと思うかもしれませんが、せっかくの結婚式でチグハグな格好をして悪目立ちしてしまうのは良くありませんね。

派手すぎる黒留袖はリサイクルに回して、自分に似合う柄のものを着た方がよいでしょう。

着用する機会のない黒留袖はリサイクルした方がよい理由
・着用機会が少ない
・レンタルで対応できる
・保管に気をつかう
・年齢に合わない柄のものは着れない

黒留袖をリサイクルする方法


自分でリメイクする


着物をほどいて洋服にしたり、バッグにしたり、クッションカバーなどの雑貨にするのも流行しています。

黒留袖は独特の柄ですので、リメイクするのも難しいかと思います。でも、自分や誰かが手芸が得意で、着物リメイクができる場合はよい方法だと思います。

ちなみに私の母親は、黒留袖をリメイクしたドレスで、私の結婚式に出てくれました。

ただ、着物として十分着用できるものにハサミを入れてしまうのは、なんだかもったいない気はします。良い黒留袖だったら着物のまま活用してあげたいなと思いますね。

名のある作家物の黒留袖や伝統工芸品、またシミや虫食いなどがない、きれいな黒留袖はリメイクよりもそのままの形でリサイクルする方がよいのではないでしょうか。

人にあげる


着物をもらってくれる方がいれば、差し上げて着てもらうのが一番よいと思います。ただ黒留袖には家紋の問題があります。

黒留袖には、背中、両袖後ろ、前胸元に5つの家紋「五つ紋」が入ります。
レンタルの場合は、五三の桐の紋など一般的な紋が入っています。一般的な紋を見ると、分かる人は「ああ、レンタルなのだな」と思います。

自前の黒留袖の場合は、婚家かまたは実家の紋を入れます(婚家の紋を入れるか実家の紋を入れるかは地域によって違います)。

全然関係のない家紋を付けて結婚式に出るのは非常識です。

家紋の違う方に着物を差し上げる場合は、家紋は染め替えをしなければならないことに注意しましょう。
染め替えをするには2〜3万円かかります。

また、着るときに着物のサイズが合わない場合もあるのでお直しも必要です。

いざというときのために準備をしているとレンタルの方が安くつきますので、いただいた方も着れるようにするために、けっこうお金がかかることは考慮しなければなりません。

リサイクルショップに売る


手軽なのは、地域のリサイクルショップに持ち込むことです。他の不用品と一緒に買い取ってもらえます。

ただし、リサイクルショップでは、黒留袖の査定はとっても安くなってしまいます

売る時も着物をハンガーに吊して並べられていて悲しい感じがします。
リサイクルショップで査定する方は着物に詳しくはありません。高価な着物の価値も分かりません。

着物は専門性が高いもの。値打ちが分かる方に査定してもらい、それなりの価格で買い取ってもらいたいですよね。

黒留袖をリサイクルショップに持ち込むのはおすすめしません。

ヤフオク、メルカリなどネットオークションやフリマアプリを利用する


ヤフーオークションなどのオークションサイトや、メルカリなどのフリマアプリを利用して黒留袖を売るのは、うまくやるとたくさんの方が入札して、高額で売れる可能性があります。

ただし、常日頃から着物を売っていて、ヤフオクやメルカリの取引に熟達し慣れていないと難しいかもしれません。

着物は専門性が高いもの。買う方が求めるクオリティも高くなります。

サイトやアプリに載せるには、状態が分かるように、そして見栄え良く着物の写真を撮らなければなりません。
また状態をていねいに書き、厳しい質問にもていねいに答えなければなりません。

着物の丈や裄の長さを正確に測定し、どの程度伸ばすことができるのかも書く必要があります。

シミや虫食いの状態や、着用した回数や、着物のブランドなど、正直に書かなければなりませんが、なかなかこれが素人には難しいのです。

売れなければいつまでも家に置いておかなければならず、状態をキープするために保管も気をつかいます。

オークションの使い方と着物の知識の両方を熟知していないと難しいですね。
正直言って素人には面倒くさいです。

着物買取専門店を利用する


いろいろなリサイクル方法もありますが、おすすめするのは着物の買い取りを専門にしている着物買取店です

着物買取専門店を利用するのは、手軽で便利です。その上、リサイクルショップよりも高く売ることができるのでおすすめです。
着物の専門家が査定するので、あなたの黒留袖の価値を理解して値段を付けてくれます。

黒留袖は着物買取店で買い取ってもらおう


黒留袖のリサイクルには、着物買取店で買い取ってもらうのがやはりベストです。以下に着物買取店のメリットとデメリットをまとめました。

着物買取店のメリット


着物買取店は、ネットで申し込むとすぐに出張買取や宅配買取ができるので手軽で便利です。

とにかく手間も余計な費用もかかりません

また着物専門の鑑定スタッフが査定するので、正当な価値を付けて値段を設定してくれます
リサイクルショップよりは高額査定になります。

また独自の流通ルートを持っているので、買い取った着物をきれいにして、中古着物として販売したり、海外に輸出したり、リメイク素材として売ったりしています。

せっかくの高価な着物が必要な方の手にわたるので、着物が無駄になりません

着物買取店のメリット
・売却までの手続きが手軽
・高額査定が期待できる
・着物が必要な人の手にわたり、無駄にならない

着物買取店のデメリット


特にデメリットというデメリットはありませんが、ヤフオクなどで売るよりも買取価格は安くなるかもしれません。

ただし、オークションに自分で出す手間ひまを考えれば、着物買取店を利用した方が手軽で、すぐに売れるので便利です。

着物買取店で黒留袖を高く売るコツ


黒留袖の買取価格は数千円ぐらいから1万円ぐらいでしょう。
また伝統工芸品や作家物ではもっと高額になり、数万円になります。

逆にダメージがあり、サイズが小さすぎると安くなってしまいます。

とにかく、実物の着物を見てみないと値段も分からないので、着物買取店を利用して査定してもらうとよいでしょう。
査定無料で、お値段が気に入らなければキャンセルしてもかまいません。

あれば帯や小物なども一緒に査定してもらうと金額がアップします。付けられるものは付けるのが高く売るコツですね。

また、証紙と呼ばれる、着物の品質を証明する紙がある場合は必ず付けておきましょう。査定額が全く違ってきますよ。

黒留袖を自宅で保管していると、いつの間にかダメージを受けている場合があります。

黒留袖にシーズンは関係ありませんので、思い立ったらできるだけ早めに着物買取店に相談するとよいでしょう。

高く売るコツ
・帯や小物もまとめて売る
・証紙を付ける
・なるべく早めに売る

まとめ


黒留袖のリサイクルについてご紹介しました。

自宅に黒留袖があって今後しばらく着用する機会がなく、保管場所がなくて困っているのであれば、早めに着物買取店を利用してリサイクルすることをおすすめします。


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