色留袖とは?


色留袖と聞いて、どんな着物かすぐイメージできる方はお着物に詳しい方ですね。ちょっと分かりにくいところもあるので色留袖について簡単に解説していきます。

色留袖ってどんな着物?


色留袖は、黒留袖の黒の地色がカラーになった着物です。だいたいピンクや薄い水色、藤色などのパステルカラーの地色が選ばれます。

黒留袖と同じで襟、袖口、振り、裾を二重にした比翼仕立てになっていて、着物を重ね着したように見せているのが特徴です(訪問着と同格に使える比翼なしで仕立てる色留袖もあります)。

色留袖は訪問着と似ていますので混同されがちです。訪問着が上半身にも絵羽模様が描かれているのに対して、色留袖の上の方は無地です。腰から下の方におめでたい模様が描かれます。

色留袖には紋を付けますが、五つ紋、三つ紋、一つ紋があり、紋が多くなるほど格が高くなります。五つ紋は、結婚式の親族側として着ることができますが、格が高く着る機会が限られるので、三つ紋、あるいは一つ紋にすると着用機会が広がります。

色留袖の着用機会


黒留袖は既婚女性しか着ることができませんが、色留袖は未婚でも既婚でも着ることができます。昨今は女性が結婚する年齢も上がってきたので、未婚女性の第一礼装の振袖が年齢的にきつくなってくる未婚女性も多くなりました。そんな方には色留袖がおすすめですし、長く着ることができます。

また新郎新婦の母親以外の親族が着るのに色留袖はピッタリで、黒留袖よりも華やかになりますし黒留袖よりは着用機会も多いです。

親族ではないゲストとして着て行くには五つ紋は格が高すぎますが、三つ紋、一つ紋ならば訪問着と同格なのでOKとされています。あるいは一つ紋で比翼なしの場合ならOKという場合もあります。ただ地域や人によっては、色留袖は親族側のみの着物と言われる場合もあります。ゲストの場合は、訪問着の方が無難なのかもしれません(色留袖の紋と格の問題は意見がいろいろあります。どれが正解かは難しいです)。

着なくなった色留袖はリサイクルへ


色留袖は着用機会も多く、一つ紋ならば訪問着と同格にも使え、いろいろなイベントで着ることができます。一枚持っていてもいいですね。

ただし若い頃の色留袖だと、年齢を重ねると似合わなくなってくるかもしれません。お嫁入りの時に仕立ててもらったような色留袖はずっと着れるようでも、何十年もすれば似合わないし、古びた感じがしてきます。新しい色留袖を仕立てたら、似合わなくなった色留袖は処分した方がいいでしょう。

また新しい色留袖を仕立てなくても、親族として結婚式に出る場合などの必要な時に、色留袖もレンタルできます。今後あまり着る機会がなければ、レンタルでも十分です。必要な時に自分に似合う色留袖を着ることができますし、保管中にダメージを受ける心配もありません。

出番が少なくなった色留袖をタンスの肥やしにするのはもったいないですね。場所をとって邪魔になりますし、保管の手間がかかります。そんな色留袖はリサイクルされることをおすすめします。

着なくなった色留袖をリサイクルするには?


さて、着なくなった色留袖をリサイクルするには、いろいろな方法があります。下記にリサイクル方法をまとめてみました。

リサイクルショップは価値を知らない


手軽なのは、近所にあるリサイクルショップなどの利用です。ただし、色留袖をリサイクルショップに持ち込むのはおすすめしません

理由の1つ目は、リサイクルショップで買取査定している人には着物の価値が分かる店員は少ないからです。色留袖は高価な着物で、職人さんの手間もかかっています。着物の良し悪しや状態がわかり、ていねいに査定をしてくれる人に見てもらいたいものです。

2つ目の理由は、リサイクルショップでは査定額が低いからです。正直言ってリサイクルショップで和服はあまり歓迎されません。着物の買取価格は低いか、最悪の場合は値段が付かない場合もあります

3つ目の理由は、売り方に問題があるから。ハンガーにかけて和服が並べて売られていますが、あんな状態で着物を置いておくと傷みます。またリサイクルショップでは色留袖を必要としている方の目に留まる可能性が低いです。専門の市場に出す業者を利用しましょう。

ヤフオクだと3,000円ほどで売れることも


Yahoo!オークションやメルカリなど、最近ではネットの普及で個人でも中古の品物を売買することができます。価格相場は状態や品質で変動しますが、2,000円から5万円くらいの間が目安です。ヤフオクやメルカリで売ると、中古着物でも高額で落札される場合があり、中古の着物が思わぬおこづかいになります。

ただし、ヤフオクでの売買経験と着物の知識が十分ない場合は、取引がけっこう難しく手間がかかるのでおすすめしません

中古着物を買おうという方は、着物のことをよく知っていて、少しでも良いものを選ぼうとしています。正確に裄や丈、身幅などを測り、どれくらい伸ばすことができるかを書かなければなりません。着物の状態も包み隠さず伝える必要があり、小さなシミまで記します。買う方は少しでも良いものを買おうと必死で見ているので不正確な情報だとクレームが付いてしまいます。

またヤフオクの着物のカテゴリーを見ると中古業者がたくさん参入しているので、人の目に留まるまでには時間がかかるかもしれません。出品した色留袖は、売れるまで良い状態で保管し続け、売れたら取引をしてきちんと包装して送付する手間もあります。

高価な色留袖をリメイクするのはもったいない


着物をドレスにしたりバッグにしたりと、色留袖はリメイクに使うことができます。手芸の腕がある方は、着物をほどいて生地をリメイクをして洋服に仕立て直せればいいですね。シミや虫食いなどダメージがある場合は、その部分を取り除いて良い部分だけを使うこともできます。

ただし、高価な色留袖で十分着用できる場合は、ハサミを入れてしまうのはもったいないです。なぜなら、買取店に依頼した方が値段をつけてもらえた上に、色留袖を必要としている方の手に渡るからです。リメイクには着用できないような着物を使って、よい色留袖はそのまま着物として着る方がよいと思います。

人に譲る場合は家紋が邪魔になるかも


着なくなった色留袖を着てくれる方に譲ることができればベストですね。ただし色留袖には家紋の問題があります。親類で同じ家紋ならいいのですが、家紋が違うと紋の入れ替えをしなれば着用しにくいですね。

家紋を入れ替えることはできますが、着物の状態によっては難しい場合もあります。また入れ替えには2~3万円かかります

また着用する人によっては、サイズも変えなければなりません。色留袖は、譲られた方も着られるようにするために、お金もかかる場合があります。場合によっては、レンタルした方が安く付くかもしれませんので、節約するために結婚式で着る色留袖をもらうという方には、注意が必要です。

着物買取専門店を利用するメリット・デメリット


着物をリサイクルするには、着物買取専門店があります。ネットや電話で手軽に申し込むことができ、出張買取や宅配買取のサービスをしています。色留袖をリサイクルするには着物買取店を使うのが一番おすすめです。

メリットは、何より手軽だということ、申し込むとすぐに出張買取に来てくれたり、着払いで着物を送って査定してくれたりします。手間がかかると着物を処分するのも、面倒くさくなり先延ばしにしがちですが、すぐに対応してくれると片付きます。

また、査定に来る人は着物専門の鑑定スタッフですので、ていねいに着物を調べて価値を判断して買取価格を出します。当然、高価な着物にはそれなりの高額査定が期待できます

また、着物専門買取店は独自の流通ルートを持っているので、着物を求めている方に、着物を届けることができます。せっかくの良い着物でしたら、価値が分かり着物好きな人に着てもらえるのが一番です。最近では海外への輸出も増えているので、日本の着物は大変喜ばれます。中古着物の販路も拡大しています。

着物買取店のデメリットは、ヤフオクなどで売るよりも査定額が低くなるかもしれないということです。査定は無料ですし、もし査定額が気に入らなければ、キャンセルしてもOKですので、ヤフオクに出すことを検討しているにしても、試しに出張買取査定を受けてみてはいかがでしょうか。

着物買取店のメリット
・手軽に売ることができる
・専門家が査定するので安心できる
・状態がよい着物は高額査定が期待できる
・色留袖を必要としている人の手に渡るのでもったいなくない

色留袖は着物買取店で買い取ってもらおう!


色留袖をリサイクルするには、着物買取専門店で買い取ってもらうのがおすすめです。着物買取店での色留袖の買取相場や高く売るコツを以下にまとめてみました。

着物買取店での色留袖の買取価格は1万円前後


良い状態の色留袖の買取相場は1万円前後です。需要がありますので、黒留袖よりは高く買い取ってもらえるかもしれません。ただし、着物は品物によって値段が変わります。伝統工芸品や作家物だと、もともとかなり高価ですのでもっと買取価格も高くなります。

色留袖には、家紋が付いているので、売れないと思われるかもしれませんが、家紋は呉服屋さんや悉皆(しっかい)屋さんで直してもらえます。良い色留袖ならば家紋を入れ替えても着る価値があるので需要はあります。

着物買取店で色留袖を高く売るコツ


色留袖に限りませんが、着物買取店で着物を高く売るコツは以下の3点です。

・証紙を付ける
・小物や他の着物のまとめ売り
・できるだけ早めに売る

高価な着物には証紙と言われる伝統工芸品や作家物である証明書が付いています。証紙があれば必ず付けてください。査定額があるとないのとではかなり違います。

また長襦袢(ながじゅばん)や帯、帯揚げ、帯締め、草履やバッグなども、色留袖に合わせてあつらえたものがあるならば一緒に出した方がよいでしょう。査定額は小物や付属品をあわせると上がります。また他にも売りたい着物があるならばまとめて売った方が、高額買取になるのでおすすめです。

そして、着物を売ろうと思ったらできるだけ早く査定を頼んだ方がよいでしょう。着物には洋服ほどの流行がないとは言え、新しい方が高く査定してもらえるからです。置いておくと、シミや虫食いなどダメージを受けるだけで良いことはありません。着物は結構場所を取ので、買い取りしてもらうとおうちも片付きスッキリします。

まとめ


色留袖のリサイクルについてご紹介しました。着ていない色留袖がある場合は、着物買取専門店での査定がおすすめです。査定だけでもOKですので、初めての方も気軽に頼んでみてはいかがでしょう。


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